ふみぃ~.何だか虚しい・・・
確かに当たり前のように知られていると思っていても,実は多くの人が知らなかったりということがあるわけで...
iPhoneiPadに限らず,いろんな事でそうかも知れませんが...

元ネタもCaps Lockのかけ方を知らないユーザが多いことに驚かされ,しかも,使い始めたばかりの人だけではないという話から始まっています.

iphone-caps-lock-1313749709
(From TUAW

一度しっかりと覚えておけば忘れないような操作なのですが,iOSデバイスでCaps Lockをかけるには “Shift” キーを二回タップします.
すると,上図のように “Shift” キーの背景が青くなって,大文字を入力し続けることができます.
ただ,キーボード設定のところから「Caps Lockを使用する」をオンにしておかなければなりません.
主に日本語を入力することの方が多いと思いますけど,何かの時に...

話は横にそれますが,少し前にAppleの製品はなぜに使いやすいのかということを認知科学の観点から考察した記事を見かけました.
要するにメタファーを用いて,操作対象の見た目や操作の仕方が,その結果と相関させやすいように意図的に相同性を持たせてあるということが書いてありました.

その話で言及されていたロック解除のスライドボタンも(あれは,跳ね返るというよりも端っこでロックし損なって,弾性で引き戻されるような感じに思えますが),最後までスクロールしてしまったときにビヨーンと伸びるのも,Dockにウインドウを収めたりするときにグニィーってアニメーションしたり,ExposéやMission Controlの時にいま見えているウインドウがどの位置に移動したのかが分かるように動くのも,その例は枚挙に暇がありません.

荘子の言葉に「人みな有用の用を知りて,無用の用を知るなきなり」というものがありますが,ただ純粋に結果が得られることを目的とするなら無駄なものに思えるかもしれませんが,これらの振る舞いは見た目を派手にするために実装されているだけではなく,本当は機能的に役立っていたりするのです.

逆に言うと,そのメタファーをうまく仕込めなかったところでは,ホモロジーを使って操作から結果を類推することが困難なので,上の例のようになかなか覚えてもらえないということが生じます.

さすがに,いつもiOSデバイスを使っている人にはいないでしょうが,意外とホームボタンを二回押して起動中のアプリを切り替えられることを知らない人を良く見かけます.
さらには,そこからアイコンを長押ししてアプリを終了させることが出来ることも...

ずっと前,iOSがiPhone OSだったころ,なかなかコピペが実装されなかったことがありますが,あれも機能的に実現が困難だというよりも,納得のいくメタファーを仕込めなかったことが原因だったのではないかと勘ぐったりもしています.
いまでも明確な相同性があるようには感じませんが,別に不便に思わないのはユーザにとって当たり前のものとして受け入れられたからに過ぎません.

Mac OS X LionではiOSに倣っていろんなジェスチャが取り入れられていますし,iOS自体も少しずつ画面上での操作が追加されていくのだと思います.
マウスを介してではなく,画面に直接触れて(あるいはトラックパッドを介して)操作するというインタフェースはまだまだ改良の余地が残っています.
Mac OS X Lionでスクロールの向きが変わってしまったのも試行錯誤の段階ゆえです.

タッチパネルを持つデバイスが一般的になれば,ユーザ側からホモロジーを使って機能を類推しやすくなってもくるでしょう.
iMacやiPhoneなど,Apple製ハードウェアがその後の他社製品のモデルになっているように,ユーザインタフェースも多くのフォロワーによって受け継がれています.

この先,広い意味でのコンピュータが広い意味での家電になっていくには,この部分をどげんかすることが避けられないでしょうし,遠い将来から振り返ってみたときにタッチインタフェースにおけるAppleの革新性というのがどの程度の評価を受けるのか非常に興味深いところです.

(via:TUAW
Date:2011/09/11(Sun) 23:53:10
iPod/iPhone | Edit | Comment:8 | Trackback:0
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Posted Comment
sift lock
このsift lockの方法、知らなかったです…。ないもんだとばっかり思ってました(^^;)。
「…、そのメタファーをうまく仕込めなかったところでは,ホモロジーを使って操作から結果を類推することが困難なので,…」たしかにそうで、こうなると、覚える前に「発見」すらできないと言うことですね。
2011/09/12(Mon) 08:37:10 | URL | kosa #bmDtFExw[ Edit ]
しらなかった・・・
1文字づつシフト押してました。
知らない事まだありそうです(笑)

OS X Lionですね。MacがLionからは省かれています。
2011/09/12(Mon) 13:56:29 | URL | まっくり #-[ Edit ]
おー、勉強になりました。あとテキスト入力の際にカーソル移動ができないのはiOSのイタいところです。
パクリのOSではできるのに、、、、
2011/09/12(Mon) 18:25:24 | URL | マグマ大使 #mQop/nM.[ Edit ]
フリック入力における矢印キーの役割
英字入力のくだんの件は心得ていましたが、逆にフリック入力における左側の2つの矢印キーの役割がよく分かりません。
「あ」の横の「→」は何をするためのキーなのでしょう?
「た」の横は「おえういあ」の順に入力した文字を戻すためのキーなのかしら?
どちらもまず使ったことがなく、私には謎のキーです。
2011/09/12(Mon) 19:01:43 | URL | 唯 #-[ Edit ]
>kosaさん
コメントありがとうございます.
どうしても使いやすいという印象があるためかユーザガイドなどに目を通さないので...自分自身,意外と知らないことがたくさんあるのです.

>まっくりさん
ご指摘ありがとうございます.
振り返って最近の記事を見てみるといーーーっぱい間違ってますね.
知ってはいたのですが何となく外してしまうのが寂しいような潜在意識でもあるんでしょうか.
取り敢えず,この記事の本文中のものは修正しておきます.

>マグマ大使さん
私もカーソル移動は苦労してます.
虫眼鏡で拡大されるときに自分の指が邪魔で見えなーいです.

>唯さん
コメントどうもです.
クルッと回ってる矢印はお察しのとおりです.
「→」はそれこそカーソル移動みたいなキーですね.
確かにフリック入力をしているとほとんど使う必要はないかもしれませんけど,連続して同じア行の文字を入力するときに,間で「→」を押すと少しだけ待たずに済みます.
でも,ほんの少しだけです.
2011/09/13(Tue) 01:55:18 | URL | DoubleKO #ax4px7aw[ Edit ]
そういうこと?
「あ」の横の→はそういうことでしたか!
私は連続してあ段を入力する時は、一度、花びらを出してから中央に戻して入力していました。

後、気になるのは送信ボタンと削除キーの配置の近さです。消して訂正しようとして、誤って送信されてしまうことがあります。これは話題からちょっと外れますね。
2011/09/13(Tue) 07:45:54 | URL | 唯 #-[ Edit ]
再起動の方法も
これもあまり知られていないかも。
HOME+SLEEP を林檎マークが出るまで長押し。
2011/09/14(Wed) 00:47:22 | URL | へじほぐ #XjCgDO1w[ Edit ]
あだーーーん
>唯さん
あーー,注意して書いたつもりでしたのに,あ行とあ段を間違えてしまいました.
分かっていただいて良かったです.
ボタンの近さについては同意です.

>へじほぐさん
こんばんは!
薄々そんな感じもしてましたけど,やっぱりそうなんですかね.
今度,iPhoneやiPadを使ってる周りの人に聞いてみます.
2011/09/14(Wed) 01:33:52 | URL | Double KO #ax4px7aw[ Edit ]
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