ふみぃ~.何だか虚しい・・・
しばらく前から海外のニュースサイトでも,フランスのiTMS公開法案の話を見かけていたが,複雑な問題であるため記事にすることなく今日に至ってしまった.
結論としては,ITmediaも伝えているとおり,法案は国民議会(下院)を通過して5月に元老院(上院)で審議されることが決定した.

Reutersには,それに対するAppleのコメントが掲載してあるが,その中で本法案が国家的支援のもとに行われる著作権侵害に他ならず,成立すれば合法的音楽販売の急落を招くと述べている.

Appleの主張はもっともであるが,これまでの記事でもあまり語られていないポイントがあるような気がしてならない.
この問題の本質は,一見すると「企業の利益は消費者の利益に優先するのか?」という問題を提起しているように見えるが,個人的に気になる事実は以下の2点.

1. フランスでは2004年にVirgin Mega Online Music Storeが,“FairPlay”の公開を求めてAppleを提訴している.(関連記事1関連記事2
2. iTMSから購入した楽曲は制限付きではあるが,他のメディアプレーヤーへの楽曲の転送がまったく不可能なわけではない.


1.については後述するとして,まずは2.について述べると,一度CD-ROMに落とすことで手間と音質の劣化を伴うものの,他のメディアプレーヤーへの移行は可能である.
そもそも,他社のメディアプレーヤーを主として使うのであれば,iTMSを利用しなければ良いだけのことだ.

他国でもDRMをオープンにすることを求める声がないわけではないが,現時点では法的にこれを規定する方向に議論が進むことには多少の違和感を感じざるを得ない.
実際に米国でも同様の法案が議論された際には,企業と消費者のいずれからも反発されてしまった事実もある.(関連記事

にもかかわらず,なぜフランスだけで2度もiTMSのFairPlayに公開を迫るような動きが生じるのかということが甚だ疑問である.
この記事によれば,本法案はフランスが著作権に関する欧州の指示書を自国の法律に置き換える必要があることに対応したものと書かれているが,同様の法律を審議している国は欧州にも他にない.

そこで話を1.に移すが,この記事によると,フランスのVirgin MegastoreはLagardereというメディア企業の傘下である.
このあたりの独自性が,Virgin Groupの本国である英国でなく,フランスで訴訟が起こされた理由なのかもしれない.

また,1年前の記事ではあるが,ここの記載によると,このLagardereという企業は巨大メディア企業であると同時に巨大軍需企業であり,それ相応の権力を握っていることも想像に難くない.

本法案が提出された本当の理由が何なのかは知るよしもないが,消費者の利益を代弁することを装って,実際には特定の企業の利益ための法律であるということのないように願うばかりである.
Date:2006/03/22(Wed) 22:22:50
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