▶iPod nano液晶問題に対するAppleのコメント

センセーショナルなデビューから品質に関するバッシングに至る過程は，まさに悲運の名機Cubeを彷彿させます．

Mac World UKによると，AppleがiPod nanoの液晶問題は限定的だとするコメントを発表したそうです．

発表では，液晶が割れるなどの報告は1%の1/10，つまり0.1%しか見られておらず，デザイン上の問題ではないとしています．
また，問題が起きた顧客は無料交換ユニットを申し込むためにAppleに連絡すればよいらしいです．

擦り傷については，4G iPodと同じポリカーボネートプラスチックを採用しており，iPod nanoの液晶が特別傷つきやすいわけではないと説明するとともに，実際のクレームは少ないとしています．
問題を抱えている人は，うちから出すケースを買ってねっていうコメントもあります．

自社の製品にプライドを持つことは大事だと思いますが，気になるのはトラブルに見舞われている顧客が実際にいるということを認識しているってことが，あまり伝わってこないことでしょうか．
みんな感情的になりすぎていて，報道のされ方にも問題があるのかも知れませんが．．．（特にBCNランキングの記事は極めてひどくて，中立性を全く欠いています．）

日本で販売されている携帯電話や時計には表面に傷が付きにくいように特殊加工がなされているものが少なくありませんが，そういう加工をしているのでしょうか？
もし，していなのであれば将来的にそのような処理がされていくようになるのでしょうか？
実際に擦り傷がたくさんついたiPod nanoを持っている方は，無償交換の対象になるのでしょうか？

そのあたりの疑問が解決しないと，Cubeの二の舞になるような気がするのは私だけではないはず．
せっかくの優れた製品を台無しにするような対応だけは避けて欲しいと願う次第です．

それと，ことの発端になったサイトは.Macのホームページなんですけど，現在は“Not Found”になっています．
この経緯は知りませんが，Apple自体が閉鎖したなんてことだったら余計に火に油を注ぐことになるかも知れません．

追記（2005/09/29）
最初に問題を提起したMatthew Peterson氏は，「Appleがこの問題に真剣に対処したことを非常にうれしく思う」と述べているらしく，Appleの間と円満に解決できたみたいですので，上記の心配は杞憂だったようです．