既にあちこちで話題になっているように,AppleもiPadやiPhone 4などのA4プロセッサを始めiOSデバイスに利用しているARMのアーキテクチャライセンスをMicrosoftが取得したそうです.
これを使ってMicrosoftも自社のソフトウェアに最適化されたARMプロセッサを作るのではないかという安易な推測は当然成り立つのですが,一番詳しく考察されていたPC Watchの記事によると話はそんなに単純ではないようです.
要点をまとめると以下の通り.
以上のことから結論として推測してあるのは,Microsoftが自社で開発したARMベースのSoCデザインをサードパーティにライセンスするのではないかとしています.
しかも,かつてWindows NTのオリジナルが開発されたMIPSアーキテクチャは,Microsoftが開発したことを伏せる形でカリフォルニアのベンチャー企業がライセンスを得て販売していたという前例もあるそうです.
特にモバイルデバイスの分野では垂直統合モデルがAppleの強みを発揮する要因として評価されることが多いですし,HPがモバイル向けに独自のOSとしてPalmのwebOSを取得したこと,IntelがAtomに自らも開発に関与しているMeeGoを組み合わせようとしていることなどの先例があるように,今回のMicrosoftの動きもスピードとバッテリ持続時間のバランスを最適化すべくプロセッサのアーキテクチャ自体をコントロール下に置く必要性を認識していることを意味しているようです.
これを使ってMicrosoftも自社のソフトウェアに最適化されたARMプロセッサを作るのではないかという安易な推測は当然成り立つのですが,一番詳しく考察されていたPC Watchの記事によると話はそんなに単純ではないようです.
要点をまとめると以下の通り.
- ARMプロセッサのライセンスには様々な形態があり,一般にARMコアの各種SoC製品を製造するにはインプリメンテーションライセンスを取得する
- 今回Microsoftが取得したのはアーキテクチャライセンスで,古くはその後にIntelに売却されるDECが供与されていた
- Intelはアーキテクチャライセンスによって「ARMコアを再設計することが可能だ」と述べたことがあり実際にXScaleを作った
- Microsoft自らがチップビジネスに乗り出して水平分業モデルを否定することは考えにくい
以上のことから結論として推測してあるのは,Microsoftが自社で開発したARMベースのSoCデザインをサードパーティにライセンスするのではないかとしています.
しかも,かつてWindows NTのオリジナルが開発されたMIPSアーキテクチャは,Microsoftが開発したことを伏せる形でカリフォルニアのベンチャー企業がライセンスを得て販売していたという前例もあるそうです.
特にモバイルデバイスの分野では垂直統合モデルがAppleの強みを発揮する要因として評価されることが多いですし,HPがモバイル向けに独自のOSとしてPalmのwebOSを取得したこと,IntelがAtomに自らも開発に関与しているMeeGoを組み合わせようとしていることなどの先例があるように,今回のMicrosoftの動きもスピードとバッテリ持続時間のバランスを最適化すべくプロセッサのアーキテクチャ自体をコントロール下に置く必要性を認識していることを意味しているようです.
記事にはMicrosoftがARMコアのSoCを実際に開発した場合にターゲットとなるOSとしてどのようなものが想定されるか,現行のモバイル向けプロセッサでブラウザを例にとってMicrosoftのIEがライバルたちに比べてどれくらいパフォーマンスが劣っているかなども詳しく書かれています.
現在開発中のWindows Phone 7を対象にしたものなのかどうかは不明ですが,このように積極的に動くことでモバイル分野でのプレゼンスを出来るだけ確保する努力をしなければ本気でヤバイという思いがMicrosoftにもあったりするのかもしれません.
現在開発中のWindows Phone 7を対象にしたものなのかどうかは不明ですが,このように積極的に動くことでモバイル分野でのプレゼンスを出来るだけ確保する努力をしなければ本気でヤバイという思いがMicrosoftにもあったりするのかもしれません.
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